極めるコラム
【羽生農場】今の時期に行いたい、春に向けた手入れの重要性(イチゴ)
こんにちは、げんき農場羽生です。
1月に比べて日照時間が少しずつ長くなり、イチゴの生育も早くなる時期になりました。
そこで今回は、げんき農場羽生が春先に向けて行う手入れ作業について紹介していきます。
春の気候とイチゴの様子
春の気候は一日の寒暖差が大きく、3月に入ると日中20℃を超える日もあれば、
夜間は5℃を下回る日もあります。
埼玉県では晴天率も高くなり、日射量が180時間を超えてきます。
この時期は、十分な温度と日射量があるため草勢が強くなり、管理作業が滞りがちです。
栄養生長に偏ると糖度の減少や奇形果の発生など、果実の品質に影響を及ぼし、
秀品率が下がってしまうこともあります。
手入れの重要性
収量が見込める春先に、品質が良く、糖度の乗ったイチゴを収穫するためには、
今の時期に摘果や摘芽を行うことが重要になってきます。
摘果は養分の分配先を絞るため、糖度の増加だけでなく、
次に分化する花を大きくし、大粒の実を採れることが期待できます。
摘芽も同様で、脇芽を取り除くことで生長点へしっかりと養分が送られ、
光合成に最適な強く大きい葉の展開が期待できます。
また、多数の芽を残したまま春を迎えると、全ての芽から同時に葉が展開し、
過繁茂になってしまいます。
すると病害虫も発生しやすい環境になり悪循環に陥ります。
ただし、摘果・摘芽作業は、極端に強くやりすぎてしまうと収量が減少したり、
着果負担の減少によって生長バランスが崩れ奇形果が発生してしまうこともあります。
栽培状況や収量・品質のバランスを考えながら、
手入れ作業の頻度・目安数を決めて行っていきましょう。
げんき農場での手入れ方法
2月現在、げんき農場羽生では、2番果房〜3番果房の摘果と摘芽を行っています。
【摘果】
1芽からでる花数が7~8ぐらいを目安に、小さい花から順に摘果を行っています。
【摘芽】
現在2芽管理で行っており、生長点が大きく生育が良いものから順に残すようにしています。
これらは大粒〜小粒まで販売しているげんき農場の例です。
どのようなイチゴをどのような形態で販売したいかによって
手入れ方法は大きく異なりますので、今一度確認してみてください。
コラム:埼玉県品種「あまりん」
今シーズンから埼玉県オリジナル品種の「あまりん」を栽培しています。
「あまりん」は、「やよいひめ(群馬県育成品種)」と「ふくはる香(福島県育成品種)」を交配から生まれた、
埼玉県オリジナル品種です。
特徴としては、糖度が高く、酸度が控えめのため、甘みを感じやすい品種になっています。
げんき農場でも糖度17度を記録しました。
また、果実の色つやが良く、赤色が映える見た目の良さも特徴的です。
ただし、他の品種と比べ収量が少なく希少であるという一面もあります。
見かけたらぜひご賞味ください。