極めるコラム
【羽生農場】ハンギングベンチを用いた栽培
こんにちは、げんき農場です。
今年の冬は暖かい日も多く典型的な暖冬だと感じていましたので、
先日の大雪には驚かされました。
最近は1番花の小粒イチゴも減り、2番花の頂果が取れるようになりました。
収穫が一巡した感触です。薬剤・栄養剤散布や管理作業を適切に行い、
生育良好な株を持続させたいですね。
さて、今回は高設ベンチのうちハンギングベンチでの栽培についてご紹介します。
特に薬剤散布の際はその利便性を感じられる設備です!
■ハンギングベンチ
ハンギングベンチとは、ワイヤーでハウスの梁からベンチを吊り下げて
設置するタイプの高設ベンチです。通常の、支柱のある高設ベンチと同じく、
① 作業性が向上する。株が目線の高さに来るので、立ったまま収穫や手入れができます。
腰や膝を曲げる必要がなくなるので、作業姿勢が楽になります。
② 品質が向上し収穫量が増える。地面から離れているので、
イチゴの果実が地面に触れることがなくなります。
これにより、実が傷んだりカビたりして収穫できなくなるリスクが減ります。
これらのメリットはもちろん、ハンギングベンチならではの利点も多くあります。
③ 下側の空間を活用できる。支柱がないため、
ベンチの下側で物を容易に動かすことできます。例えば薬剤散布時、
支柱のあるベンチでは、列を移る際にその通路からホースを引っ張り出したり、
ホースを強く引っ張りながら列の奥まで散布したりしなければいけませんが、
ハンギングの場合、ホースに干渉するものがほとんどないため、
薬剤散布の労力を大きく削減できます。
④ ハウスの掃除・管理がしやすい。支柱がないため、ごみを集めやすいです。
げんき農場ではもっぱらブロワーを用いており、効率的な清掃ができています。
また、防草シートの張替えもしやすくなっています。
今後、ロボット掃除機や収穫ロボットの導入もしやすいと考えられます。
⑤ その他メリットとして、ベンチ設置の際に地盤を選ばないため、
造成地でも高設ベンチのように沈下する心配がないことが挙げられます。
■注意点
基本的にハンギングベンチはハウスの梁からベンチを吊り下げて使用するため、
ハウス本体に負荷がかかります。そのため、
設置できるハウスは、構造上重さに耐えうるものに限られます。
また、下吹きタイプの暖房機でダクトを設置すると
ベンチ下側の空間が使えなくなってしまうため、暖房機は上吹きタイプを推奨します。
げんき農場ではもちろん渡辺パイプ(株)の「ガイアイチゴKハンギング」
を使用しております。実際に使用している様子や商品について詳しく知りたい方は、
近隣の渡辺パイプのサービスセンター(グリーン事業部)や、
げんき農場にお気軽にお問い合わせください!