農業を学ぶ旅
2018年度 農業先進国4泊6日オランタ゛農業研修ツアー。
農業を学ぶ旅 終了レポート
農業研修概要
- 期間 6/17~6/22(4泊6日)
- 参加者:合計15名
- 訪問先:合計9ヶ所(詳細は以下)
- 研修テーマ:農業先進国オランダで、世界で戦うオランダ農家のマネジメントを学ぶ
農業研修の様子
9ヶ所の訪問先から、特に見ごたえのあった5ヶ所を抜粋してご紹介いたします。
菊の栽培農場
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この農場は、9haもの面積で、年間約2,500万本のキクをZENTOOという花卉販売サイト経由で出荷しています。ウガンダから苗を輸入し、到着後2週間でピートモスブロックに挿し木します。夏場は65株/㎡、冬場は45株/㎡の植栽密度で栽培されます。収穫されたキクは、ハウス内に埋設されているベルトコンベアーで選果場まで運ばれ選別されます。まるで工場のような大規模温室の様子に、参加者の方々も驚かれていました。
鉢植え植物栽培農場
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こちらの施設は、約7haの面積で、主にキクのポット栽培を行っています。栽培サイクルは約8週間で、栽培ベッドの移動は自動で行われています。また、遮光カーテンや補光ランプを使用し、各ベッドで生育段階に合わせた栽培管理を行っていました。これだけの面積にも関わらず、従業員は20名で、栽培に関しては3.5haを4人で作業しているというかなり少ない人数ですが、多くの設備を導入しているからこそこのような省力化が実現できるということがわかります。
コチョウラン栽培農場
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こちらはコチョウラン栽培専門の生産法人で、2018年度のインターナショナルグロワーにも選出された生産者です。2棟合わせて12.5haの面積で、年間600万本の生産量を誇りますが、現在建設中の5haの温室が完成すれば、年間800万本の生産量に達する見込みだそうです。商品はベルトコンベアーで運ばれ、6台の自動選別カメラによって、3つの品質に分類分けされ、ヨーロッパ全域、及びロシアに輸出されています。また、こちらの生産者は省エネ対策にも積極的に取り組まれていて、コージェネレーションシステムの導入と二重構造のガラス屋根によってエネルギーコストの削減に取り組んでいます。
トマト農場
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こちらは、オランダで最大規模の野菜生産法人協会Harvest Houseの会員で、2つの地域で総面積52haのガラス温室で栽培しています。収穫されたトマトはHarvest of Health、Belidoなど様々なブランド名で販売されます。栽培はロックウール培地を使用し、排液は回収され、殺菌した上でEC、pHを調整し、再利用する養液栽培が行われています。労務管理はコンピューターによって行われ、各従業員の作業効率が一目でわかるようになっています。平均より優れた人にはボーナスが支給され、劣った人は解雇されることもあります。収穫したトマトは農場内で箱詰めされ、出荷されます。
施設園芸研究機関
こちらの研究機関は、世界の食糧問題や食の安全、安定的な食糧供給などの世界的な課題を施設園芸学によって解決すること大きな目的とした研究機関で、毎年約2,500人以上の施設園芸の専門家が訪問します。民間企業も積極的に参加していて、約80社の施設園芸に関わる企業が、それぞれの最新技術を常時展示しております。また施設園芸についての学校も併設されており、ここで学んだ知識を活かして施設園芸に関わる企業へ就職する学生も多くいます。
【まとめ】
今回のオランダ農業研修を通して、参加者の皆様は、農業先進国オランダの最先端の設備や技術に対して、改めて驚かれていました。 オランダの施設園芸は、農業コンサルティング会社や民間の農業試験場が技術支援を行うことで、技術が発展してきました。そして平坦な土地を利用して、大きな面積で単一作物を周年栽培で生産することで、アメリカに次ぐ農作物輸出国の地位を確立しました。 現在は培ってきた技術を各企業がさらに革新させ、IOT技術を取り入れ、省力化することでまるで工場のような生産体制を実現しています。 データを利用して、自動化させる農業は日本でもその技術が近年発展して、昔のように大がかりな装置を必要とせず、低コストで自動化を取り入れた農業が実現できる世の中になってきました。弊社も高機能グリーンハウス用制御盤の「ウルトラエースシリーズ」を発売し、現在ではハウス内環境制御と灌水制御の両方を一台で管理できる「ウルトラエースT」をGPECにて発表しました。 今後の農業を取り巻く環境では、「工業化」や「IT化」といったキーワードがますます重要なものとなっていくことでしょう。近い将来、日本の農業も、オランダの様に積極的にデータを駆使し、最適な栽培環境を整えて高収益があげられる様になっていくことと思います。 今後も渡辺パイプ㈱では、オランダ農業研修だけでなく、様々な農場研修を通して、多くの農家の皆様からの意見を聞き、日本の農業の活性化に貢献していきます。
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