農業を学ぶ旅

5月 6次産業化で発展を続ける兵庫県の㈱果楽土を見学

ACCパンフレット 第1回 果楽土-1

ACCパンフレット 第1回 果楽土-裏

  • モデル見学農場
    No.2017-01

農業を学ぶ旅 終了レポート

2017年5月18日(木)に開催しましたモデル農場見学会の様子をお伝えいたします。

 

農場概要

  • 株式会社 果楽土 (農場No.2017-01)
  • 代表取締役:中村 信行氏 専務取締役:中村 健次市
  • 場所:兵庫県川辺郡
  • 圃場面積:合計0.6ha (内、ハウス0.6ha)
  • 「価値を高める」安定した経営を目指し、観光農園、直営フルーツショップ、専門カフェの経営を多角的に行う農場。それぞれの事業がお互いの相乗効果をもたらし魅力ある6次産業化を実践しています。
  • 作業人員:15名(役員2名、パート13名、内平日雇用3名、土日雇用6名)

カラット1

見学会の様子

「空中いちご狩り」空中栽培システム

この観光農園では来て頂いたお客さんに【楽しんでもらう】ための趣向が凝らされています。腰の高さにある栽培ベッドの空中栽培システムは本来「吊下げ式高設ベンチ」と呼ばれていますが、いちご狩りに来た子供たちの目線に立ち、見上げるといちごが空中になっている様子から「空中栽培」と名付けられました。いちご狩りの案内には「空中!?いちご狩り」と興味をそそるフレーズでアピールされています。

床面もパイプが林立していないため、障害物も無く、クリーンで明るい作業環境とバリアフリーで障害者の方にもやさしい設計、さらに子供が走り回っても危なくない安全性を確保しています。

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「いちごの森」立体6段式栽培システム

中に入ると高さ2mもある白を基調とした「いちごの森」が出現。この光景は圧巻でインパクトも強く非日常を体験できます。立体的にいちごを栽培することで従来より2倍以上の栽植密度(約14,000株/10a)まで増やすことを実現。まるで「いちごの森」にいるかのような感覚で多くのいちごに出迎えてもらえます。そして、立体的に栽培することで通路幅を確保、車椅子の方でもゆとりを持って入る事が可能です。また膝下から頭の上までいちごの収穫が可能なため、家族みんなで楽しめるようになっています。

カラット6

 

いちご狩りの運営について

予約はすべて自社ホームページの予約フォームにて行っています。以前は受付対応のために1名の人件費がかかっていましたが、予約フォームを効果的に活用し効率化を図っています。いちご狩りを進めて行く上で【楽しんでもらう】事が大切で、各温室においてあるウォーターサーバーにもポイントがあります。暑さに慣れてないお客様がハウス内で冷たい水を飲めるだけでなく、最近では子供に食べさせるときに洗ったいちごを食べさせたい、といった親のニーズにも細やかな気配りで対応されています。そのため関西圏の激戦区である地域においてピーク時は6日間で1,000人を超えるお客様が来場されています。

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中村氏講演会『イチゴ観光農園の秘訣(栽培と経営から)と今後の事業展開について』

直営フルーツショップ「フルーツファーム果楽土」のコンセプト

「自社で農場があるからもちろん新鮮、新鮮だから美味しい」というイメージ戦略のもと「自社農場のいちごを扱った青果店」を始めました。フルーツのプロショップとして、価値を高めて行くことに成功されています。

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直営カフェ「フルーツカフェcarat」のコンセプト

「気軽に楽しむフルーツのある生活でフルーツを楽しむ」事の提案としてフルーツカフェの経営に乗り出しました。フルーツショップの経営の中で「若い主婦層の来客が少ない」事に目をつけ、果物は食べるために皮をむいたりする手間がかかり、若い世代から敬遠されているのでは…と考え、若い世代をターゲットに、レシピはスタッフがとことんこだわって考え、贅沢で楽しい、そんな素敵なひと時を提供しています。

カラット3

6次産業化の本質と今後の事業展開について

6次産業化とは、ただ業態を増やせばいいという物ではなく、相互にwin-winの関係を作って行くことが大事であり、今回のビジネスモデルはイチゴ狩り-フルーツカフェ-直営青果店の3つがループし1+2+3=6次産業化となっています。今後はフランチャイズや新商品の開発、そして「笑顔の循環こそが果楽土」をキーワードに海外進出を目指しています。
中村専務の最後のお言葉として

「価値とは自分がつけるものではなく、他人がつけるもの」

それぞれの経営にあった良さをお客様目線でしっかりと見て伸ばし、果楽土のモデルを参考にご自身の事業の価値を高めてほしいとの言葉で締めくくられました。

 

参加者の皆様からのお言葉

50代男性

私から見ると非常にセンセーショナルでした。6次産業を実践されており山陰ではあまり考えられない、農作物を作ってお店で販売してさらに加工までするというとても興味深い内容でした。

40代男性

私が考えていた夢、目標を実現した形で経営されておりとても刺激になった
山陰では考えられないような手法でされていて、今後自分たちがどのような戦略で戦っていかなければならないかを考えさせられた一日でした

50代男性

一番驚いたのは予約方法のシステムと観光農園でカード決済ができるところで、すごく斬新で良かったです。農場、ショップ、カフェが相互に高めあってうまく経営がなされており、とても勉強になりました

40代男性

自分の地域でもここで学んだことを形にしていけるか想像していると、とてもわくわくしながら一日を過ごすことができました。本当にありがとうございました。

40代女性

果楽土さんのようにビジョンがしっかりしていると夢がどんどん膨らむんだなぁと実感し、自分の地域でもしっかりとしたビジョン、ミッションを持ち取り組みたいと思いました。

40代男性

自分の地域でいかに価値を磨いていくかを考えることが大切だと感じました。

30代女性

今後自分の夢をいかに形にして行くかを考えさせられた一日でした。本当にありがとうございます。

50代男性

ひとつの農家としての完成系を見せて頂いたと感じるぐらい今回のツアーは刺激的だった。

30代女性

今後の事業展開の参考になった、自分の地域でも「あまおう」の価値を高めて行けるような働きをして行きたい。

40代男性

生産現場と直販売、カフェを利用されたお客様がまた、それぞれのお店に行きたくなるような相互の仕組みをしっかりと構築されているところがとても参考になりました。

当日のスケジュール

当日スケジュール

見学会の様子

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